発酵か腐敗か
昨日の日記の続き。
あれから偶然見た動画がありまして。
寺田啓佐さんっていう造り酒屋やってる方のお話が刺さったのでシェア。
「微生物&発酵の力」寺田啓佐@土と平和の祭典 in 神崎
寺田さんがお酒と向き合い、微生物と向き合ってきた酒蔵人生の中の経験で
得られた人生への知見のお話です。
曰く、時間が経過すると全ての物象は「発酵」か「腐敗」か、
必ずどちらかに行くっていうことなんですよ。
それは人間も同じだとのこと。
なんか分かりますよね。
そして発酵すると、腐らない。
酒造りで微生物は争わず自然に逆らうことなく協力し合ってありのままで発酵していくそうです。
微生物たちは・自分らしく・仲良く・心地よく、変化しながら生きているそうです。
自分だけ良い思いをしようとしたり、比較したり争ったりすると腐る。
それは自然に逆らう行為だからだ、ということでした。
昨日の日記で上手く言えなかった部分が、すっきりすとんと腹落ちした。
発酵しちゃえば良いんですよ。
きゅうりだって大根だって、新しい新鮮なときは一瞬で、放っておいたら腐る。
漬物になってぬか漬けになって発酵すればもっと多くの味わい、効能があるものになる。
良い話だなあ、と思いましたが
自分という未熟な人間を振り返ってみるとヤバいと感じます。
耳から血が吹き出しながら聞きました。
それにしても寺田啓佐さんの穏やかな語り口が心地よい。
発酵しきった人格が伝わってくる動画でした。
面白いなあと思ったのは、気温や量などすべての条件が同じでも
酒の造り手によって微生物の発酵が変わるってことです。
経験則から、造り手の気持ちと微生物が反応しあっているのではないか、というお話。
寺田さんが言うと、そうかもしれんな、と思わされます。