宮本武蔵「五輪書」とギター道の共通点
宮本武蔵の書いた「五輪書」を開いてすぐにあるこの挿絵。
長い剣と短い剣を両手に持って無表情にぶらんと下げている。
弱そうなお爺さんとも思えるけど、自然体のようで、間合いに入ったらすぐ斬られそう。
宮本武蔵のヤバさが伝わってくる絵です。
この書では、上段、中段、下段といった5つの構えを詳しく紹介しつつ、
同時に「型」にとらわれてはいけない、と、それぞれの型の弱点を指摘しているのです。
それで、遠い敵は長い刀、近い敵は短い刀で、と
両手に持って、ぶらりーん、という結論になったという。
この人、多分時代が時代なら核も使うな。。
多分ですが、これは全ての剣士にあてはまる最適解ではなく、
宮本武蔵が試行錯誤の上でたどり着いた、彼自身の最適解かなと。
「構え有りて、構え無し」という一節があって、
これは自分流に解釈すると、
「ギター教室に通ったり、教則本やDVDで勉強とか、マネとかは重要。
だけど、実践を重ねて自分流に消化してオリジナルを模索せよ」
ということかなと。
あくまで自然体な自分らしさが理想。
型は、上達の手掛かりに過ぎないと。
フラメンコギターの奏法を研究し続けているのですが、
あの世界はロックギターに比べるとけっこう「型」が重要視されているようで、
とてつもない難易度の奏法がいくつもあって、
「一生の時間を費やしても足らん…」
となっているのは今も一緒なのですが、
今はある程度自分流に変化させて、自分の自然体の奏法として取り入れることが出来ました。
結局、勉強しないんじゃなくて、
ちゃんと勉強した上で、いったん忘れて実践せよってことかな。
勉強したことを鵜呑みにするんじゃなくて、自分なりに考える意識が重要なのかなと
「五輪書」を読み思う。
スタジオで久しぶりに会った、若きギタラ弾きが
「オルトさんから習ったラスゲアードドブレめっちゃ使ってます!」
と、先日言われて、良かったなあ、と思ったのであるが、
アレ、上記のように、私が開発した「誰でも出来るテキトーラスゲアードもどき奏法」
だったのであるが、それでいいのか??
原典に当たれ、若者よ…