シチュエーションパクリ

2021/07/10オルト

毎度毎度書いているのですが、来る日も来る日も作曲の日々。

行き詰っております。。。

 

スラスラ書けてるときの方がインスピレーション的に良い曲になることも多いので、
現段階では不毛な苦戦をしているかもしれなくはないのですが、

過去に書いた「約束の地」という曲は1年も書くのにかかったのですが、
自分の中ではかなりの秀作で。

 

 

この曲は「次のメロディーが思いつかない」という行き詰まりになってしまったので、
ドレミファ12音全て試していく、
という地獄のパズル作業で組みあげており、完成した時のやり切り感もひとしおでした。

 

なので、今回もどんなに時間がかかってもゴリ押しで良い曲書くぞ、という所存で頑張ります。

 

行き詰ると、タイトルにある「シチュエーションパクリ」と名付けた戦術を使うこともあります。

パクリというと聞こえが悪いのですが、曲のメロや歌詞をパクることはしません。
自分が勝手に設定したシチュエーションだけをパクるので完全に違う曲になります。

 

分かりやすいのは、私が若い頃に書いた「As time goes by」という曲。

 

 

この曲は、マーヴィンゲイの「What’s going on」が好きすぎて、
「マーヴィンゲイになりたい」どころか「なんでオレはマーヴィンゲイじゃないんだ」
と王貞治やウルトラマンになりたい少年のようになっておりまして、

そこでWhat’s going onのシチュエーション
「カッコいい言葉を繰り返し叫ぶ。バックでオシャレな複雑コードが展開する」

という要素のみパクるというね。

赤裸々な23年ぶりの犯行自白です。
(そうは言ってもはインスピレーションは必要でした。祖父の死の朝にふっと歌詞ごと降りてきました)

 

これは20代後半のころのシチュエーションパクリなんで、まだまだシンプルですが、
最近は随分と手が込んできております。

今年に入ってから書いたアニングスドラゴンの「Dragoon」という曲は、
ひとみっち加入でバンドカラーが激変する中、急遽作らなければならなくなった
いわゆるバンドのセンターの曲なのですが、

私の最新のシチュエーションパクリ技術ですので「As time goes by 」よりもかなり手が込んでいます。

 

 

 

ジャコパストリアスが入る前のウェザーリポートに黒人のベースがいたことがあって、
その頃がなかなかロックでカッコいいことに最近気がつきまして、
そこで作ったシチュエーションが、

そのウェザーリポートをバックに、
ブラジルのファンクロックスターLENINEが、パンチのあるガットギターとヒップな歌を畳み掛ける。
そして、やってる曲はジミヘンのストーンフリー

というシチュエーション。

 

ここまでくると、さすがにルーツのかけらさえ分からないですよね。
これが困ったときのシチュエーションパクリという技術でございます。

作曲される方、ご参考になさってみてはいかがでしょうか。

 

じつはこの技術は小学生の頃に思いつきました。

絵を描く授業のときって、となりの子の絵をチラチラ見るじゃないですか。
そのまま丸パクリする子もいるけど、私はプライドが許さない。

動物の絵を描く、というときに隣の席で絵が上手いで有名だった女子が
真正面から見たゾウの絵を描いてたんです。

ゾウは横から書くもの、と思い込んでいた私には衝撃的でした。

「カッコいい…」となったものの、そのまま前から見たゾウさんを書くのはプライドが許さない。

 

そこで人生初のシチュエーションパクリ発動。

「前から見た」という部分だけをパクればいいんだ。そうだワニを書こう。
ゾウよりカッコいい絵になるはずだ!

 

そして出来上がった「前から見たワニ」ですが、

ご想像されている通りの結果となりました。

 

何を描いたのか全く分からない、という絵が出来上がりました。