愛の対義語は安全保障【約束の地を書いた意味】

2026/07/15オルトさん

「オルトさん、さらけ出してますね…」
音楽仲間に言われた、少し不自然な言葉。

いや、分かるんです。

そんなノーガードで生きてたら、
舐められちゃいますよ。ってことかな。

多分ですけど。

 

実は昔は舐められないよう、
努力してた時代もありました。

本音を隠して、オトナのふりをして、
態度を強くして。

これで、生きやすくなったか、
というと、そうでもなかったんですよね。

 

確かに「イジってもいい人認定」されたり
からかい、あげつらい、侮辱にあうことは
少なくなりましたが、問題が出てきました。

 

「近づいてはいけない人」の発見が遅れる
ということが分かりました。

いわゆる、ヤバい人は悪人の顔をしてない。
表面上はとっても「いい人」

 

いや…言い替えましょう。ヤバい人じゃなくて
「合わない人」と言っておきます。

多分、オレも誰かにとってはヤバい人だから。

 

何より、心に壁を作って生きることは、
自分に嘘をつくことであり、苦しい。
それに、本当の人間関係を作ることが出来ない。

 

今のオレは、威厳ゼロ。
子供相手にも敬語で話す。

しかもボロボロのクルマに乗っている。
高級品は身に着けない。

そうやってノーガードで生きてると、
合わない人はすぐ分かる。

 

相手が人を上下で見ている人か分かる
ナメられると相手の本性がすぐ出る。
ナメられてないと距離を取るべき人の見分けつかん
でも「舐めても大丈夫そう」と思わせた瞬間、
人間の本性は100%出る。

 

それでも、人間関係は、日々色々ある。

軽口、あげつらい、からかい、侮辱は来る。

言葉は刃物のような道具で、
超便利だけど、武器にもなる。

 

その時、めちゃくちゃ悲しくなる。

「反撃しないとならない」からである。

 

反撃しなけりゃいいじゃん?

では、放置するとどうなるか。
何度も同じことが来る。

 

それは次第に周りに広がっていき、
「イジってもいい人認定」され、
それは徐々にエスカレーションしていく。

 

これがイジメの原因となってるのかもしれない。
何より尊厳を守らないことは自分を傷つける。

 

どうでもいい人には反撃しない。
距離を取るだけだから簡単。

 

まずは、できるだけ角が立たない形で伝える。
冗談には冗談で返しながら、
「そこは越えないでほしい」と知らせる。

それでも伝わらないと、
次はもっと強い言葉を使わなければならなくなる。

もの凄く慎重に、同程度の反撃をする。
「約束の地」を書いた自分自身が、
言葉を武器にする瞬間。本当に悲しい。

 

慎重に反撃のエスカレーションを調整しても

「そんなつもりじゃなかった」
「単なるコミュニケーションなのに」
「傷つけられた」

こっちは最小限の反撃のつもりでも、
相手には突然の攻撃に見えることがある。

そして互いに、
「自分の方が先に傷つけられた」と感じてしまう。

下手すると、反撃に反撃の応酬になり、
事態は大きくなっていく。

 

これ、本当に今の世界情勢とそっくりです。

世界情勢は、実利と現実主義で出来てるようで
実際には、かなりの部分が感情で動いてる。

優越感、劣等感、羨望、見下し、仕返し。

 

国は個人の延長線上だから、
国民感情は増幅されて、国家の行動に繋がる。

 

事実、ロシア軍はウクライナ侵攻したとき、
キーウ市民に拍手喝采で迎えられると思ってた。

ある部隊は、祝杯をするために、
ウクライナのレストランを予約までしてた。

 

つまり、オレたちの周りにいつもある、
些細な傷つけ合い、いじめ、差別が、

国家同士の戦争まで、
グラデーションで繋がっているのかもしれない。

それを描いたのが「約束の地」なんです。

 

自分の行動を相手がどうとらえるのか、
相手の受け取り方次第だから本当に分からない。

オレが先制攻撃してるかもしれない。

だから、最大限自分が先制攻撃をしないよう
相手に敬意を払い、気をつけてるつもりだが、
相手の受け取り方までコントロールできない。

どうしたらいいのか、結論はない。

 

相手を信じられれば、武器は要らない。
だが、信じるだけでは尊厳も命も守れない。

愛の対義語は、憎しみではない。
もしかしたら「安全保障」なのかもしれない。

 

親子、夫婦、同僚、仲間同士でも、
常にパワーバランスがあって、
自衛隊のスクランブルのように、
小さな侵犯へ、
細かく対処してかなければならない現実がある。

 

怠ると、どうなるか。

一方的に搾取される閉鎖関係に陥る夫婦や親子。

挙げたら枚挙にいとまがないでしょ。

 

相手を大切に思いながら、
同時に、反撃の準備もしている矛盾。

人間関係も国家間もこの矛盾から逃れられない。

なぜなんだ。

 

ニューアルバム&小説「約束の地」は、
今、世界で起こっている対立や分断を
個人レベルにまでダウンサイジングした作品です。

もしよろしければ、触れてみてください。

 


音楽アルバム × 小説のコンセプトアルバム
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「約束の地」オープニングトラックMV
世界の終わりから始まる物語。

▼「Decay for silence」Official Music Video