クリスマスソングを書きたい―脳内会議を晒します―

2026/05/28オルトさん

一生に一度はクリスマスソングを書いておきたい。

そう思ったんです。

 

坂本龍一
「Merry Christmas, Mr. Lawrence」みたいな。

ジョン・レノン
「Happy Xmas [War Is Over]」のような、

めちゃくちゃカッコよくてロマンチックなの。

 

今から書けば、今年のクリスマスに間に合う?

と、ノートを取り出し書き殴りまくる。

 

どっちの曲も戦争とX’masの掛け算。
ジョンレノンよりエグいの書きたい。

プレゼントか。うーん…

トナカイのロゴが入ったのが、
某国から落ちてくるとかどうかな…

 

極寒の発射基地。各システム正常。
燃料パイプ、各ケーブル離脱確認。
全てオールグリーン。

了解。最終安全ロック解除。
シェーヴェルヌィ・アリェーニ、リフトオフ。
カウントダウンが始まる。

 

シャン……シャン……シャン……

 

子供:
「ママ、サンタさん来るかなぁ」

母:
「いい子にしてたら来るかもね」

 

トナカイのマークが入った”それ”はゆっくりと、
しかし確実に上昇を開始する。
オレンジ色の炎が夜空を切り裂き、
降りしきる雪を溶かしていく。
轟音は空間そのものを歪ませるかのようだ。
幾重にも立ち込める白煙を突き抜け、
ロケットは天へと伸びる一直線の光の道を創り出す。

あかーん!!全然ロマンチックじゃねぇ。
大量破壊兵器をプレゼントしようとしたのは誰だ。

リテイク!リテイク!

 

大きなリボンが付いた小包が届いた。
誰だろう。
彼女もいなければ親から来るはずもない。

――開けると、拳銃だった。

「拳銃  from Santa Claus」

♪カッコいいイントロがどーん!

 

だめだー!!いや、続きが気になるけども。

どうもプレゼントが、別の意味になっちまう。
どうやったら面白いX’masソング書けるんだろ。
もう全部出尽くしてる。

あとさ、ドラマでよくあるじゃん。
最終回、イルミネーションの街で
サンタが近づいてきて「グサッ」「…え?」

「あいつ、おそいなぁ」【完】

何度見た、このシーン。
どうも、あのベタドラマに引っ張られちまう。

 

まずは、坂本教授とレノンから離れよう。
(いや、近づいてないけども)

状況、年代を変えたらドラマになるはず。

 

――1641年 五島列島

灯りが漏れないよう隙間を塞いだ家。
満天の星。密かな祈り。近づいてくる舟。

ぼくはワクワクして仕方なかった。
異人さんは、宇宙の話、外国の話。
いろんな話をしてくれるんだ。

世界は広い。今日はみんなやさしい。
そして沢山のごちそうも出るんだ――。

 

あかん。フラグが立ちまくってる。
その舟、乗ってるのは本当に異人さんなのか。

火垂るの墓級のトラウマX’masソングが
出来上がるとこだった。

なして隠れキリシタンを題材にしようとした。

「こんなクリスマスソングは嫌だ」
大喜利大会になってしまっている。

不幸×クリスマスから離れよう。
楽しいの行こ!リテイク!

 

「クマだぁ!」にげろぉ―!
なんで、オレめがけて一直線に走って来るんだ。
相手が速すぎる。死んだふり! 目をつむる。
――クマの匂う息が顔に。もう、だめだ。

直後、クマは
オレの顔に自分の頬をスリスリし始めた。

お前は、もしかして「クロ」??

 

それは「クマスリスリソング」じゃろ!

いや…これ弾き語りストがやってたら、
ふつうに受けそうだな。そしてちょっと泣けそう。

 

だが、オレの目的は教授やレノンクラスの
ロマンチックなX’masソングを書くこと。
一生に一度だけの。リテイク!

 

自分にしか書けないクリスマスあるじゃろ。
妻はもう寝た。子供たちはひとり立ち。

今日は少しだけ高いハイボール。セブンケーキ。
裂けるチーズ。ポテチ。

テレビに映るガンダムを眺める静かな夜。

――セルフプレゼント、か…
恋人はサンタクロースならぬ、
オレ自身がサンタってわけだ。

スマホの着信音。ラインだ。娘だった。

「めりくりー!」

オレは少しだけ微笑んだ。

 

いや…リアルすぎて、お父さんたちぶっ倒れるわ。

 

いつもオレの脳内はこうなってるんだけどw

数々の「こんなクリスマスソングは嫌だ」
大喜利大会が過ぎ、ようやくたどり着きました。

 

今、一生に一度のクリスマスソング書いてます。

 

出来上がると良いなぁ。

 

 

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