
ミリ単位のしあわせ【セルフライナーノーツ】
本日は、新作『約束の地』の5曲目
「ミリ単位のしあわせ」を振り返ります。
この曲は物語の中盤、
何も起こらない日常のシーン。
実はこの曲ができたことで、
主人公のキャラクターが確定しました。
30代後半から40代。
仕事はそこそこできる。
普通に見えるオトナ。
部屋は散らかってるが、崩壊してはいない。
孤独ではあるが、寂しさは受け入れている。
人生はこんなもんだろ、と受け入れている。
絶望もしていない。
消したテレビに老けた自分が映り込むシーンは、
「これはあなたの物語」
「今の自分もゾンビみたいなもん」
という意図を込めた、後半への鏡の伏線。
小説の冒頭部分公開してますので、
もしよろしければ読んでみてください。
ここから、技術的な制作秘話。
この曲は、ボーカリストとして決意の曲でした。
ウラ声(ファルセット)、ミックスボイス、
これを初めて全力で使う決心をした曲です。
ウラ声ね、、逃げてたんですよね。
恥ずかしいし、難しいし。
だがここ10年、ボーカリストの技術は天井知らず。
昔はTUBEが歌ウマと言われてたが、
現在では、ヒゲダン、ミセス、Adoなど、
フレディマーキュリークラスの人が大量に。
普通の人でもカラオケで90点以上平気で出す時代。
オレ、人前で歌っててええんか???💦
それで、ずっと練習はしてたんです。10年くらい。
本も読んだし、YouTubeでも勉強して、
カラオケに通って練習。
ターゲット曲はアレキサンドロスのワタリドリ。
低い音程から、とんでもない高音まで出てくる。
最初は、恥ずかしい細い不安定なウラ声も、
筋肉が付いてきて、ずいぶん安定して太くなった。
なんとか、90点台を出せるようになってきて、
ようやく自分の曲で、ファルセット使うと決心。
サビで全開放してるので、ぜひ聴いてみてください。
ある日、練習スタジオに早めに到着して、
ポケカラでワタリドリをかけて全力でウラ声出してた
(まだ、不安定で恥ずかしい頃)
ガチャッと扉が開いて、
ドラムのてるさんが「…」となっていた。
あれは、恥ずかしかった。
せめて曲を
ミニーリパートンのLovin’ Youにしときゃよかった。
■<作品一覧>
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