
短編小説や映画のような曲書きたい
ライブレポやろって思ってたけど、
娘が結婚式直前の帰郷をしてるんで、
本日はそっちに集中してる1日です。
という訳で彼女が温泉から上がる前に、
道の駅於福の立ち寄り湯の休憩所から
一瞬で投稿します。
ライブレポまたの機会ということで。
先日のライブではMCで歌詞の内容について
ネタバレ解説を喋るっていうのをしてみた。
案外その解説MCの評判が良くて、
曲のストーリーやバックグラウンドを感じて頂けたようで、
ツーマンライブならではのゆったり感だからこそな出来た気がしてます。
いつものブッキングライブではなかなかできない
映画の試写会的なMCだったかな?
もともと歌詞カードを読みながらレコードを聴くのが好きで、
その中でもストーリーがある曲が好きだから、
自分でも書いてみようと思ったんですよね。
歌詞を書くに当たって、テーマを決めて
主人公を決める。住んでる場所や年齢、
色々な設定を作っていって歌詞を書いていきます。
私の曲が短編小説、映画のようになるよう意識した
初めての曲は「黒い星」という曲。
「黒い星」は夜に少年たちが望遠鏡をかかえて集まり、
ブラックホールを観測しようとする仲間の物語。
時は過ぎて、仲間が去っていき、自分も家庭を持つ主人公。
ふと立ち寄った本屋で「ホーキング宇宙を語る」をみつけ、
主人公は再びあの丘を目指す。
このお話は実はたとえ話で、出てくる場所は実際にある。
夜に少年たちが望遠鏡をかかえて上る丘、
というのはトップ写真のビルのこと。
広島の爆心地すぐそばの、このビルの一番上の階にあった
練習スタジオ、スタジオマコマです。
このスタジオにぼくは店員として数年間勤務しておりました。
なんとこのビル、エレベーターがない(笑)
なのでライブのたびにマーシャルを6階のスタジオまで上げたり降ろしたり・・・なぜ平気だったのだろう(笑)
歌詞の中の望遠鏡では例えが軽すぎるw
ここで過ごした数年間というのは私の記憶の中でキラキラ輝いていることばかり。
鍋大会やったり、マツタケが急騰した年にみんなで千円ずつ出してマツタケ大会やったり、
色んなバンドのギタリスト要員として借り出されたり、
プロの人と知り合ったりライバルが出来たりかなわないやつがいたり、
CBS SONYがライブの度に新幹線乗って見に来てる、とかもあった。
色んな、色んな、人たちと出会って
今でもその人たちとのつながりっていうのがあったり、なかったり。
素敵な日々だったなぁー。
ずーっとこんな日々が続いていくのかなあ、と思ってた。
そしたら周りでメジャーデビューが決まった人がいたり、
渡米する人が出てきたり、触発されてかどんどんみんな上京していったり。
病気で田舎に帰った人がいたり、音楽やめた人もたくさんいたり。
とある夏、クモの子を散らすようにパーっていなくなっちゃった。
その中でぼくもライバルだったこいつとこいつ、
そいつらがいない広島にいても意味ないなあ、
バンドも解散してしまったしなあ、
とその夏に山口に帰ってきたという訳です。
黒い星っていうのはぼくたちが捜し求めている
音楽という訳の分からないモノのことのたとえです。
べつになくても困らないものを
なぜにぼくらは探し続けてるのでしょーね。
音符だけでは表せない、わけのわからないもの。
あるかどうかすら怪しいもの。
このスタジオで集まってた当時のメンバー、
まだまだ超未熟者だったぼくたちが一瞬つかまえた気がしたんだよね。
なんかすごい図太いグルーヴというか。
演奏中何回か水平線のかなたにですけどハッキリと。
見えないものを3人でつかまえたたことを興奮して
みなで話した記憶があります。
今の仲間たちとの日々はもっともっとサイコーだ。
相変わらず「天体望遠鏡を自転車に乗せて」
なのは変わらない。
いつかこの日々も曲にしてみたい。