世界の救い方解説【GLORY DAYS】後編

2023/04/30オルト

ブラジルではドラムのことを「バッテリー」と呼ぶ。発音は「バテリア」だったかな。
ある人はドラムのことを「エンジン」と呼んでいた。どちらもよく分かる。

そう、クアルテートリプリ号は音楽上の「動力」を失った。

 

なら「風の力」だけでこの船を走らせたらあ!この船は帆船や!
と、意気込んで制作したのが「ドラムレスのファンクロック」を目指したアルバム
「Show must go on」だった。

 

その時の船出の気持ちを歌ったのがこの歌です。

 

ドラムがいないファンクなど、我ながらなかなか本気のアホなアルバムを作ったものである。
全国リリースして全力でプロモーションするも空振り。
空振り、はいいのだが、バンドというのはある時は強固な集団だが、繊細でもろいもの。
(そこがバンドの面白いところで人を惹きつけるんだが)

かくしてクアルテートリプリ号は沈没する。

無理があったこともあるけど色々あった。。

 

2020年にアニーが始動するんだけど、「GLORY DAYS」の歌詞、
完全に今の我々の状況を描いてることに気が付いた。。

まるでアニングスドラゴンの状況を描いているような偶然。予言の書か??

 

「GLORY DAYS」は「成功をつかめ!」みたいなお話ではありません。
もし「成功」を目指すとしても、ゴールだけが楽しいわけじゃない。

これは旅。
旅といっても登山というか、アマゾンのジャングルに行くような、けっこう本気の旅。

計画を立てるときも楽しい。道中も楽しい。苦しい時も後になれば結果オーライ。
目的地が山頂だとして、ヘリコプターでひとりで山頂に行って帰ってもなんの成長にもならない。

 

目的地までの道のり。それがGLORY DAYS。
成功しなくたっていい。仲間と一緒に成長さえしてればそれでいい。

…そんな曲ですわー。熱くなって語ってしまった。。。

 

ちなみに最後の「誰もそこには留まってられない」
という一節は私が高校生の頃、エドワードヴァンヘイレンのインタビュー記事で見つけた言葉です。

絶頂の真っただ中にいた若いエディにインタビュアーが「あなたは人気も実力もナンバーワンであり続ける」
というような言葉への答えがそれでした。

なんか忘れられないんですよね。
そういう人だったんだーって。