ニーチェ好きのシン・エヴァンゲリオン考察

2021/09/02オルト

シン・エヴァ、見ましたー。感動しました。

 

私、エヴァについてはファンというほどハマってはないのですが、
テレビシリーズからすべて一応は見てはいる、という程度の私。

 

その程度で「エヴァ考察」とか、ファンに殺されそうなんだけどw

 

「ニーチェ好き」の私が気がついた、エヴァとニーチェの関係について
語ってしまうという暴挙に出たいと思います!

 

結論から言うと、エヴァにはニーチェ要素がめっちゃ詰まってる思います。

 

ニーチェは哲学の人なんですが、簡単に説明すると、

「神は死んだ!」とか「末人」とか「奴隷道徳」とか「超人」
といった中二病的なカッコいい思想で、それまでの哲学を批判した人。

 

「ツァラトゥストラ」っていう本を書いたんだけど、
なんと自分自身で

「かつて人類に贈られた贈り物の中で最大のもの」
と自分自身で言ってしまうという中二病患者ぶり。

 

私がエヴァがニーチェに影響受けてないか?と思ったのは、
いくつかのエヴァ内のセリフで
この物語は永遠ループになっているんじゃないか?
と気がついたことでした。

 

これは他のエヴァ考察でも指摘されてたと思うけど、
新劇場版は、テレビシリーズの焼き直しではなく、

ずーっと続いている、つながった世界(物語)ということ。

 

シンジくんは何度も第一話からやり直している。

 

このことで「ニーチェやん!」と気がついたんですが、

ニーチェには「永劫回帰」という思想がありまして。

 

思想というよりは思考実験なんですが、
例えば穴が無いビリヤード台があったとして

つまり「限られた空間に限られた個数のボール」がありますと。

これをトンと突くと、各ボールは移動して別の配列になりますよね。

これを無限に突いていくと、いつかは最初と同じ配列になる。

つまり最初からまた同じことが繰り返される。

 

ここで飛躍して「宇宙」も限られた空間に限られたボール(分子、量子など)がありますよね。
時間というものが無限にあるのであれば、全く同じ配列がいつか必ずやってくるということになる。

途方もない時間だろうが関係ない。
シンジくんを構成している分子もアスカもレイも全く同じ状況で再現する日が必ずやってくることになる。

つまり、エヴァンゲリオンは第一話から宇宙ごと繰り返される。しかも永遠に。

 

というのに気がついたんですよ!

 

そう思ってエヴァを見ると、

 

・「神は死んだ!」=現代の科学が暴いた結果が神を信じることが出来なくなった世=神は人が殺した=最先端科学で神をあばき作ったエヴァンゲリオン

・「奴隷道徳」=嫌なことをうけ入れることが良いことだという不自然=「逃げちゃだめだ」

・「末人」=事なかれ主義で言われたことに従うだけの人生を送る人=綾波レイ

とツァラトゥストラと当てはまってる、っと勝手に思っております。

 

 

ニーチェは永劫回帰という「ずっと繰り返してんだから未来に希望持てないよ」
っていう絶望的な思考実験の中で、

「超人になれ」

と言っております。

 

「超人」とは永劫回帰という絶望(未来に期待が持てない)状態でも、
「今この瞬間」を力強く肯定して生きる人という意味です。

 

シンジくんは数々の絶望を経験し「超人」になったというお話が
エヴァンゲリオンだと思うのです。

少年は超人になったという新しい神話。

 

 

語りたいことはまだまだあれど、長すぎるので終わりにします。

とにかく、現代の神話であり現代のツァラトゥストラ、
エヴァンゲリオンの完結を見れてホントに良かった。

 

以上、私が勝手に思っていることでした。

 

※ニーチェのことが伝わりにくいと思うので分かりやすい動画シェアします。
この2本の動画は面白かった!
これ見たらツァラトゥストラ読まなくても大丈夫です。
(ニーチェ、すまん)